バカは至高の褒め言葉
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2008.07.11 Fri 21:03
ゲームというのはホビーの中でも極めて娯楽性の純度が高く、「楽しい」以外の効能がまるでない事が多い。豊かな知識が得られるとか、生活に必要な能力を養えるとか、儲かるとか、そういった副次的産物がない。趣味に没頭する後ろめたさに対する言い訳がなかなか存在しない、という言い方も出来るだろうか。
ゲームがある程度の層から広がりを持てなかった理由は多分そこに一因がある。そこに「知育」という言い訳を用意する(脳トレ等)事で爆発的に広がったのがニンテンドーDS。 しかし「楽しい」以外に何も無いからといって、やる意味がないという訳では無い。楽しさを突き詰めた先に何があるのか、何もないかもしれないけど、今、この瞬間、他では味わえない楽しさを、ゲームをする事で味わえるというのなら、それは十分に意味があると思う。 FLIP FLAPという漫画は、大人のためのホビー漫画だと思う。恋愛という要素を加える事で(言い訳を作り上げ)題材であるホビー、ピンボールへの導入がうまく繋がっている。最終的に主人公の心情が「ピンボール>恋愛」に刷り変わってしまっている辺り、この漫画はラブコメである以前にホビー漫画だろう。 主人公がピンボールを始めるきっかけは、ヒロインに告白した時に出された条件。ヒロインの通うゲーセンの台のハイスコアを超える事。 最初は「普通に」プレイしていた主人公も、やがてヒロインの毒舌な指摘によって次第に「本気で」プレイしはじめ、奇声を上げて台を叩き、ゲームオーバー時には涙を流して悔しがる。 「プレイする事に意味はあるのか」という主人公はヒロインに問う。点数を超えたから、上手くなったからといって何かを得られる訳でも無いのに、なぜそこまで本気になれるのか。 そこにヒロインは何の迷いもなく答える。 「無いです」 「ただ心が震えるのです」 これが、ホビーだ。 何かを得られなければ何もしないのか。無駄な事はしてはいけないのか。楽しいというたった一つの感情を最大限まで増幅し、脳内麻薬を限界まで吐き出させる事は悪いことなのか。得られる物が「モノ」でないのならば価値はないのか。 否。 満足感を得るのは何もモノだけじゃない。純粋に楽しめたという事を満足すれば良い。 それはつまり、無償の愛である。 ホビー漫画とはつまり、無償の愛をカタチにした作品なのである。ならば恋愛を組み込むという事は二つの愛の形を表現するということでもあり、自然な成り行きでもあるのだ。 という、ホビー漫画を読む言い訳をでっち上げてたり。 こむずかしい事はどうでもいい。ピンボールの面白さを伝えるという点でこれほど素晴らしい作品はない。先程書いた「奇声をあげる」とか「泣いて悔しがる」とか以外にも「集中しすぎて周りの音が聞こえなくなる」とかプレイ中の本気度の演出が素晴らしい。前述した「意味はあるのか」「無いです」の下りから本気になってプレイする所、ヒロインの助言によってバン・バックという裏技を決めて自己新記録を更新するまでのシーンは鳥肌が立つ。最後まで読めばタイトルの意味もちゃんとわかる。 絵はちょっとクセのあるタイプで、一目見ただけではとっつきにくいかもしれないが、是非一度読んで頂きたい。そして最近はなかなか見つからないゲーセンのピンボールを求めて彷徨って頂きたい。 本当は恋愛部分とかキャラの魅力とかも書きたかったけど長くなりすぎたんでやめとく。 Windows用のフリーのピンボールゲームをあげておくのでゲーセン行けない、標準搭載のアレはちょっと、という人はこちらでも。 |
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2008.07.10 Thu 21:43
突き抜けた駄作は、時に名作を凌駕する楽しさを与えてくれる事がある。
楽しさのベクトルはまったく逆方向に突っ走るのだけど。 そんな訳で宮崎息子監督の名作ゲド戦記が明日地上波初放送!見るしかないネ!タダだからネ! みんなも必ず見よう! 時間の大切さとかそういうのが学べる貴重な教育作品だヨ! 俺は金払ったからお金の大切さも学べたよ! |
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2008.06.26 Thu 20:40
鶴田謙二さんの五年ぶりの単行本、おもいでエマノンを購入。
もうそんなになるのか。 もともと寡作の人だから全然気にしなかったけど。 旅の途中のフェリーの中で出会った美少女との出会いと、二人の会話。彼女の秘密を知ることになって、次第に惹かれていく事に。 ストーリーの大半をフェリーの中で消費し、ほとんど二人の会話だけで進むのだけど、鶴田さんの独特の画面と自然な語り口調がゆったりとした時間を演出する。鶴田さんは「ストーリーを進めるための手段」としての台詞がほとんどなくて淡々と進むので連載で追っていると話がさっぱり見えないのだけど、こうして一冊にまとまると味わい深いお話になる。 エマノンと名乗る彼女が何者なのかはネタバレになっちゃうので書けなくて、そうするとその秘密そのものがストーリーの根幹なので何も書けなくなってしまうのだけど、最後まで読んだ時に久しぶりに胸がいっぱいになれた気がする。 世界の危機も二人の生命の危険もUFOもUMAも某国のスパイも出てこない、挙げ句これといった山場もなかったりもするけど、全編に流れるゆったりとした時間と二人の会話、そしてその会話の内容とラストシーンはちゃんとSFだった。どちらかというと「すこしふしぎ」の方のSFだけど。 次にいつ読めるかわからないという点も含めて読んでおいてほしい一冊。 |
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2008.06.18 Wed 22:14
また間が空いてしまいました。なかなか時間が取れない状態です。細々した所謂「日記」はmixiで適当に書き散らして満足しちゃってるのも原因かもしれない。
ナルニア国物語の新作映画を見て来ました。 前作が原作未読でも大変楽しく、既読者からは原作を尊重して作られていると言われたので今回も良い出来だろうと期待して。 批評なんかで随所に出てくる「キリスト教的お説教臭さ」に関してですが、私は特にそう思いませんでした。というかこれはキリスト教圏では当たり前の光景なんじゃないか?と思ったので。アスランの存在を当たり前に信じ、その復活を信じ、待つ。来たら来たでチートまがいの最強っぷり発揮。ナルニア国物語の各エピソードのあらすじって「色々あって四人がナルニアにやってきて最後にアスランがやってきて解決」で統一されてるんじゃないかとか思わなくもない。テーマは結局「神を信じれば救われる」という所に落ち着くんだろうけど、元々信じてる人たちにはこれが当たり前の展開なんだろう。 宗教的背景を抜きにして考えればアスランは強過ぎるので序盤から吠えられても困るし、かといって最後に出てくるのがわかっていれば緊張感に欠ける。あの手この手でアスランがいないことの説得力を持たせた上でギリギリまで引っ張って舞台に引き上げる。そこに行くまでの仲間との確執や作戦の失敗など、実に王道。 説教臭いとか何とか言う前にプロットだけ抜き出して思い返してみれば「延々蛇の道を走り続けて界王様に会いに行って強くなって帰ってくる悟空を待つクリリン達」と同じな訳で、そういう観点から見れば十分エンターテインメントとして堪能出来ると思う。聞かなくてもいい説教をわざわざ真正面から聞いてやる必要なんかないと思うのだけど。逆に言えばそれくらい気になる人には気になるかもしれませんが。私がそういうのに無頓着すぎるのか。 カスピアン王子はイケメンでアホの子だし、ドワーフはツンデレだし、ネズミの騎士は萌えキャラだし、個性的なキャラクターも魅力的。主役四人の兄弟は逆に成長の要素がないせいであまり見どころがないのが残念かもしれない。 原作付きでシリーズ作ということもあり、一部説明不足過ぎる部分は何カ所かあったりもしますが楽しかったです。 |
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2008.06.02 Mon 23:23
ゴーオンジャーが面白過ぎます。
黒の「一生懸命黒になろうとしている感」がなにより好きなのですが最近は赤が「全員がバカ過ぎてキャラが薄くなって来たので負けじと熱血バカという方向で赤っぽさを強調」という辺りも好きです。なんか脚本の都合よりも劇中でそういう方向にそれぞれが二重に演じている感じがします。たぶん考え過ぎですが。 ほとんどハズレのない状態が続き、小ネタも満載で素直に笑える、井上も見習え(誰?)という感じの痛快面白劇場です。特に今週は声だして笑ったほどの傑作っぷり。 今週の話はオイルバンキという地面に油巻いて滑らせる奴が相手だったのでどうやって滑らないで済むか、という作戦の話。本題は新キャラ及びメカとの初共闘ですが。 作戦の発案は黄以外の四人が順次発表していきましたが全員バカすぎ。これでもかというほどボケ倒していきます。 ●赤「ウナギをつかんでヌルヌルに慣れればいいのだ!」>パンツにウナギが入って今週もパンツ姿 「滑り台を逆走してマッハで慣れるぜ!」>全員白い目 ●緑「滑らないように足のウラに接着剤をつければいいのだ!」>動けない(当たり前)。全員放置して次へ。その後のシーンで靴がボードにくっついたまま立てかけてあったあたり細かい。というかここで出したこの絵は誰が描いたんだ。 ![]() ●青「勉強しまくれば滑ることはないッス!」>「そりゃ滑る違いだ」ある意味一番滑ってた。黒のツッコミが冴えるがいつハリセンまで用意したんだ黒。「じゃあ滑り止め…」「それも違うだろ!」黒と青のコンビが確立しはじめてる。 ●黒「これを見ろ」といって取り出した一枚の絵。誰も何を描いたのか理解出来ないトンデモ絵。 ![]() ペンギンらしい。「ペンギンのように氷上を滑って攻撃すればいいのだ。ソリでGO」 ![]() あっ 目標外れて壁に激突。無表情で。青に渋い声で「押してくれ…」ってそり押したりそもそも住所不定無職の奴らがどうやってスケートリンク貸切ったのかとか色々あるが今週も黒が面白過ぎ。 最終的にでかいモップを作って油を拭き取るという普通の作戦に落ち着きましたがセンベエ博士並みの早さで新武器作成ってのもどうかと思わなくもないです。 で、油拭きとってやったことは敵の足を掴んで引きずり下ろす事という。メカ戦までボケまくるのか。オイルバンキも「そろそろ油じゃなくてとどめをさしてやる」とか誰が上手い事を言えと。 なんと恐ろしい事に今週肉弾戦一切なし。冒頭からロボ戦で、リターンマッチもロボ戦。戦隊モノのセオリーを茶化した話がちょっと前にありましたが今週も完全にセオリー無視状態でカオス過ぎ。タイムレンジャーとは逆の意味で反則過ぎる作りです。 今作の特徴は全員がボケ役でツッコミがいないという点でしょうか。小ネタには全員がボケとツッコミをこなすのですが、流れを修正するレベルの人がいない。通常なら司令官のような人が大体いるものですが住所不定無職の彼らにはそんなものがない(ボンバーや炎神はちょっと違うし)。現役高校生が二人いたりってのも影響してるかもですが、和気藹々とした雰囲気やボケ続ける独特の展開はここにあるのかなーと。なんというか、普段の戦隊は何だかんだで体育会系なんですけど、ゴーオンジャーはかなり文科系の匂いがするんですよね。 今年のゴーオンジャーは本当に面白いので今からでも遅くないから観るんだ。 |
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2008.05.13 Tue 19:07
大分前の話になっちゃいましたが電王の映画見て来ましたよ。
突っ込んだら負け。考えるな、感じるんだ。 そういう映画。 もともとがVシネでやる予定だったという事で予算もなかったんでしょうが敵のモンスターがイマジン2体とファンガイア1体というのはちょっとさみしい。キバが全然ファンガイアと戦ってないのもちょっとアレでしたがまあいいや。 随所に光る小ネタと変わらない掛け合いを楽しむ映画だよね。コハナ最強伝説は相変わらずだったし。 ゲストの新米刑事にスポット当て過ぎな気がしましたが(そしてついでだから加賀美がやれば面白かったなあ)。 純粋な娯楽作品、ファンサービスと割り切ってお祭り騒ぎに参加するような気分で行けば大変楽しめます。設定上の矛盾とか整合性とかは考えてはいけない。 |
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