バカは至高の褒め言葉
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2008.06.26 Thu 20:40
鶴田謙二さんの五年ぶりの単行本、おもいでエマノンを購入。
もうそんなになるのか。 もともと寡作の人だから全然気にしなかったけど。 旅の途中のフェリーの中で出会った美少女との出会いと、二人の会話。彼女の秘密を知ることになって、次第に惹かれていく事に。 ストーリーの大半をフェリーの中で消費し、ほとんど二人の会話だけで進むのだけど、鶴田さんの独特の画面と自然な語り口調がゆったりとした時間を演出する。鶴田さんは「ストーリーを進めるための手段」としての台詞がほとんどなくて淡々と進むので連載で追っていると話がさっぱり見えないのだけど、こうして一冊にまとまると味わい深いお話になる。 エマノンと名乗る彼女が何者なのかはネタバレになっちゃうので書けなくて、そうするとその秘密そのものがストーリーの根幹なので何も書けなくなってしまうのだけど、最後まで読んだ時に久しぶりに胸がいっぱいになれた気がする。 世界の危機も二人の生命の危険もUFOもUMAも某国のスパイも出てこない、挙げ句これといった山場もなかったりもするけど、全編に流れるゆったりとした時間と二人の会話、そしてその会話の内容とラストシーンはちゃんとSFだった。どちらかというと「すこしふしぎ」の方のSFだけど。 次にいつ読めるかわからないという点も含めて読んでおいてほしい一冊。 |
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