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ハイスペック・バカ

条件のいい物件

(サルベージ小咄編2)
 「へえ、いい部屋っすねえ。」
 「築五年、東南角部屋ですから、日当たりも良好ですよ。」
 「掘り出し物じゃないですか!」
 「ええ、そうでしょうそうでしょう。」
 「それにしても、ここまでいい物件で、こんなに安いのによく空いてましたね。」
 「え、ええ、それはちょうどいいタイミングで前の住人がいなくなったもんで。」
 「時期が半端なのによくそんなタイミングに出会えたもんだなあ…。」
 「そ、そ、そうですね、お客様がとても幸運だったんですよ。通常このような物件はすぐに売れてしまいますから…。」
 「そうですよねー。…でも前の人はどうしてこんないい物件、すぐ手放したんだろう。結構ここ住人の入れ替え激しいみたいじゃないですか。たった五年で10人近く…。何か知ってます?」
 「え!?…いや、入居してすぐに死…」
 「し?」
 「仕事の都合で引っ越さなければならなかったらしいですね。い、いちおう、お客様のプレイベートな事はあまりお話出来ませんが…。」
 「ああ、そりゃそうですよね。すみませんね、あんまりにいい物件で安すぎるもんだから、幽霊でも出るんじゃないか、なんて」
 「ギクウゥゥゥ!!」
 「どうかしました?」
 「い、いえ…なんでも」
 「いや、幽霊でも出るんじゃないかなんて思っちゃうくらいにいい物件ですよね。あっはっは」
 「そ、そそそうですよね、なんか不思議ですよねでも幽霊なんてこの科学全盛の世の中であるわけないじゃないですかでるわけ無いじゃないですか馬鹿馬鹿しいったらありゃしないですよねえ?ねえ?」
 「…うん、そうですね…?」
 「はっ、いや、そんな、幽霊なんか決して出ませんから!そんな事ある訳ないですから!大丈夫ですから!」
 「…幽霊物件だったんですね?」
 「ち、ちちちちちがいますっ!幽霊なんか出ませんっ!」
 「ああ、やっぱそうなのか…どうりで安いと思った。なーんだ…。」
 「い、いや違うんです!幽霊物件じゃありません!みなさんお気に召していらっしゃいました!」
 「ほんとに?」
 「はい!その証拠に、入居されたみなさん、死ぬまでこの部屋をお使いになりました!」
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平和とHORIを愛するナイスガイ。
わりと衝動のままに生きるので日記の方向性が定まらなくて困る。

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