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ダンジョン飯


 ダンジョン。
 僕はこの響きが大好きなのです。
 ダンジョンを舞台とした作品も大好きです。
 未だにダンジョンマスターとウルティマアンダーワールドのTowns版を手元に確保してあって、いつかクリアしてやろうと目論んでいますし、ウィザードリィも大好きです。ウルティマアンダーワールドは攻略本も当時の物をとっておいてあります。読み物として面白いんだこれ。
 しかしダンジョンというのは、いったいどれくらいの時間(または期間)潜っているものなのでしょうか。
 日帰り出来るものなのか、それとも数日間じっくり潜っているものなのか。
 日帰りだとしても朝から潜って夕方に戻ってくるような時間なら、途中で空腹に教われるでしょうし、数日間ともなれば用意していくべき食糧の量はかなりのものになるはずです。
 ゲームにしろ漫画などの作品にしろ、そういった部分をリアルに描こうとするとそれだけでかなりの尺や手間を取ってしまうため、よほどの事がなければメインに取り上げる事はない部分ですが、これに真っ向から立ち向かう漫画家が現れました。
 九井諒子先生の「ダンジョン飯」をご紹介。
 九井先生の漫画は、どれも既知への懐疑と未知の余韻のバランスが絶妙で、皆が気になってるけどスルーせざるを得ない部分や、あまり気にしない部分に真っ正面から切り掛かり、見事に解剖していきます。
 今回の漫画も、タイトル通りにダンジョン内での食事を現地調達してみたらどうなるだろう、という内容の作品です。
 モンスターの解釈は作者オリジナルのものもありますが、非常に説得力のある描写と解説で納得させてくれます。「スライムの断面図」を描いた人を私は寡聞にして存じ上げません。

 倒したモンスターの部位を上手に使い、時には罠をも利用し、その場で調理して食します。
 出来た料理の大半が、まあ見事にあんまりうまそうじゃない。
 モンスター料理を好んで食べようとするのが二人いるのですが、彼らは実にマイノリティな存在で、大半の人は食べたがりません。なので、あまりうまそうに見えないのが多分正解。
 それでいて食べてみた時の味の良さに驚く訳ですが。

 モンスターが食える、というのはつまりそのモンスターの生態や構造を知らなければ出来ません。前述した断面図もそうですが、一般的な動物にある程度照らし合わせて似た部分を抽出して、なんとなく分かりやすく……というか、納得しやすいように解説してくれているので、読んでいても何となく「そういう事なら食べられそうだな」って納得してしまいます。この辺のさじ加減が実にうまい。
 以前の作品集でも「お金を食べる人」の話があったりしましたし、納得力においては昨今右に出る人はいないのではないでしょうか。他の作品でも食に関する描写の多い方なので、作者のこだわりが爆発しているのかもしれません。

 食事部分以外でも九井ワールドの面白さは多いです。正直今までの九井ファンタジー漫画の集大成的な、「ファンタジーに無粋なまでにリアリティをぶち込んでいながらフェンタジー風味を打ち消さないバランス」が炸裂しています。今日の文章爆発とか炸裂とかそんな表現ばかりですが。
 一番好きなのはキャラクターの死についての解釈。
 そこら中で死んでます。
 メインのキャラクター達も死亡経験があります。
 しかし、蘇生の魔法がそれなりの手軽さで存在しています。
 特に作中で明確にされていませんが、蘇生の魔法についてはかなりしっかりと九井先生の中で(この世界上での)解釈が出来ているのだと思います。
 そもそも、彼らがダンジョンに潜り、そして食糧の現地調達をしなけらばならない程急ぎで準備不足の状態になっているのは、彼らの仲間がドラゴンに食われてしまった事、その救出のためです。食われた段階で普通は諦めるものですが、消化されきってしまわなければ蘇生は可能だろうと言う彼らの(ともすれば楽観的すぎる)思惑は、蘇生に関するこの世界でのガイドラインがかなり出来ているからなのでしょう。

 ダンジョンのゲームバランスはウィザードリィのそれにかなり近い感じの古臭いものですが、だからこそ「死と常に隣り合わせの状態でありながら彼らが考えるのは今日のご飯(として利用するモンスター)の事」という面白さが生まれるわけです。

 あまりにニッチな内容過ぎて初版部数がやけに少なかったという話で、なかなか手に入らないよ、という人もいるかと思いますが、Kindle版も出てますし、是非一度読んで頂きたい。
 ちなみに過去の記事はこれ
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