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アナログゲームの面白さを見事に伝える漫画紹介

 日本ではボードゲームは数十年前に軽くブームになったものの、ブームになってしまったが故にか、今ではほとんどプレイされる事がなくなりました。ボードゲームといえば「すごろくとか人生ゲームとかの子供用パーティゲーム」という認識の人が多いんじゃないでしょうか。
 しかし現在、ドイツを中心に欧米では大人も楽しめる高度なルールのボードゲームの新作が沢山発表され、プレイされ続けています。そして、一部はローカライズされたりして、日本にも入ってきており、プレイ人口はまた増えてきているという事です。僕自身もいくつか購入したり、遊んだりしていることは過去に何度か書いたかと思います。

 そんな中で満を持して登場したのがゲッサンで大人気連載中の「放課後さいころ倶楽部」です。
 女子高生三人組を中心として、様々なボードゲームを遊び、その楽しさを知っていくという作品で、扱うゲームは比較的新しいものがメインとなっています。個人的に大好きな「ハゲタカのえじき」や「カタンの開拓者」、シュタインズゲートの劇中に登場するゲーム「雷ネットアクセスバトラーズ」の元ネタである「ガイスター」なども紹介されています。

 ゲーム漫画というジャンルは、元々はゲームセンターあらしやファミコンロッキーのような、ゲームプレイヤーを主人公として、様々なゲームのプレイ風景を描くものが主流でしたが、次第にゲームキャラクターを主人公として、そのゲームの世界を描く方が主流になっていきました。後者はゲーム世界を深く描くのには向いていますが、様々なゲームを紹介するのには向いていません。この作品は前者に当たり、古い世代の僕はちょっと懐かしさを覚えました。

 この漫画の素敵な所はいくつかありますが、一番は「ゲームを何かのダシにしていない」所。子供向けではない雑誌で「ホビー漫画」を描く場合、そのホビーをやる理由付けが一番大変で、ともすればホビー部分が本来作者の語りたい事の理由付けになるという本末転倒な事になる場合もあります。もちろん、それはそれで「面白い漫画」にはなるんで悪い事ではありませんよ。
 しかしこの漫画は「好きな人(恋愛感情とは別な方)と一緒に遊ぶのって本当に楽しいよね!」という事が主軸になっています。そのために月刊誌で三話もかけて内気な主人公「武笠美姫」と明るい転校生「高屋敷綾」の心を開かせ、怖い(と初見で思わせる)委員長「大野翠」の不審な行動に興味を持たせるという事をやっています。単行本だとテンポが良いのであまり気になりませんが、雑誌で連載を追っている人からしたらなかなかゲームを始めなくてヤキモキさせられたのではないでしょうか。しかしこの三話がある事で、三人のキャラクターが確立し、一緒に遊ぶ理由もプレイスタイルも読者にしっかり印象づけられています。ただのゲーム紹介漫画にはしたくなかったのだと思いますし、その想いは十分に伝わってきます。
 ボードゲームはプレイ人数やプレイスタイルの違い、プレイヤーの趣味によって感じる面白さが全く違うので、登場人物の性格設定がしっかり出来ている事はかなり重要だったりします。実際、彼女らはゲームによって自分に合うもの、楽しいと思う物がバラバラで、前述したように「ただのゲームレビューやチュートリアルにキャラクターを乗せた漫画」ではなくなっています。自分に共感出来るキャラクターが好きなゲームをやってみると、気に入る可能性が高いのではないでしょうか。

 アナログゲームは、そのゲーム毎に最適な人数が変わります。特に多いのが2人用と4人用。ちょうど良い事に主人公は3人。という訳で毎回高確率でゲストキャラが追加されます。翠のゲームショップの店長であったり、クラスメイトの(3人のうち誰かを好きになってたりする)男子であったり、家族であったりと様々。ゲームに精通した人もいれば、彼女らに誘われて初めてプレイする人もいて、面子の固定による停滞も防げています。こういった細かい工夫が凄い。

 ちなみにこの漫画がボードゲームの面白さを紹介するという点において大変優れた作品である事を、とても明確に提示してくれるブログ記事があったのでリンクを貼らせていただきます。正直ここの記事があれば僕の駄文など必要ないくらい素晴らしいのだけど、面白いと思った部分に若干の違いがあったのであえて書かせて頂きました。
 「非電源ゲームでゲームの未来を妄想する」
 【コラム】放課後さいころ倶楽部に見る「ゲームからの逸脱と回帰」
 


 とにかく、アナログゲームにちょっと興味はあるけどどういうものなのかわからないという人でも、すでに様々なゲームを遊んでいる人でもきっと楽しめる作品です。おすすめ。



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