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あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない劇場版を観てきたのでとりあえず感想。

 劇場版あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない(以下「あの花」)を観てきました。

 ノイタミナで放映していた頃に珍しくブログでも言及しているくらい大好きな作品で(テレビアニメは感想書いてアップする頃には追いかけられない事も多いのであんまり書かないでTwitterで済ませるようになりました)、ずっと楽しみにしていた映画の一つです。
 しかもめんま役の茅野愛衣さんが舞台挨拶にいらっしゃるという事で気合い入れて予約して観てきましたよ。そしたら前から四列目の真ん中辺という凄い席を当ててしまいました。

 茅野さんはとても小さくて可愛くて、素敵な方でした。挨拶の半分を新潟のおいしいものを茅野さんに教える事に費やされてしまいましたが、映画の余韻を茅野さんのお話を聞く事で過ごせるというのは至福の時間でした。全国回るという事で大変だとは思いますが頑張ってください。

 さて映画の話。普通にネタバレしますので未見の方は続きをクリックなさいませんように。間違いなく、テレビ版を最後まで観てから見るべき映画です。劇場版だけだと色んな事がわかりません
 最初から「新録は100分中45分」という事は知っていたし、あの夏から一年後の話という事もわかっていたし、予告映像でも大きな事件を匂わせるものもなかったので、テレビの話を補完する、豪華なエピローグ的なものを想像していました。
 大体想像通りでした。

 不満か?と言われるとそんな事は全くなくて、あの思い出を綺麗に呼び戻してくれて、なおかつ一年後の彼らを見せてくれた事に感謝しています。余計な話や余計なキャラを足したりせず、むしろ劇場版でわかる新事実もいくつかあったりして、この劇場版をもってあの花は完結したんだな、と思ってます。

 冒頭からクライマックスのめんまが消えそうになるシーンから始める事で緊迫感のあるロケットスタートを決めてから、平穏な一年後の彼らの姿。そしてそれぞれの思い出や現状を描いて行きます。
 総集編というと各キャラクターが「あの頃は~だったよなあ、ほら、あの時…」的なオーディオコメンタリーみたいな台詞とともに過去映像が流れていくのを繋ぎ合わせるのが定番ですが、一年後の各キャラがめんまへの手紙を描くという形で過去を振り返り、冷静に現在を見つめ、かくれんぼを軸に話を構成する事で総集編っぽさを出来るだけ払拭する工夫がされていたと思います。
 最終回でのあの「かくれんぼ」は劇中に細切れで挿入され、さらにめんまがあの時やっていた行動を新規で描き、非常に大事に使われていました。あのシーンは、テレビでは、まあ言っちゃなんですがちょっと唐突な印象を受けないとも言えない感じですが(僕は好きですよ。あえてあそこでじんたんが『かくれんぼ』という事にしたかった気持ちも含めて)、今回は子供時代のかくれんぼのシーンを追加して、再会時にもかくれんぼを行う事で自然に繋がったように思います。そしてあのラストで子供に戻るシーンも上手に新録部分と繋ぐ事で全てが見事に融合してしまい、単なる総集編という印象を払拭した、一つの作品となっていたと思います。

 正直なところ、めんまの落ち着いたトーンの声を聞いただけで涙腺スイッチがバツンと入るようになってしまっていて、色んな事を思い出して本編中ずっと涙目でいたのですが、あのクライマックスのシークレットベースはすごいよ。ぶわっと来た。ぶわっと。あれはやばい。「映画の観客なんてのはいいタイミングでいい音楽流しときゃ感動するんだよ」なんてのを言っていた人がいましたが、うん確かにそうだねって思いました(否定しないんだ)。テレビアニメの劇場版という形なので、何度も色んなシチュエーションで聞いてきたあの曲を、とてつもなく効果的なタイミングで効果的な音量で流されたら、そりゃあ決壊するというもので。あざとさを感じる人もいるかもしれませんが、こういうものは素直に受け止めておきたいものです。正直声出そうになった。

 元々がテレビ版で全て完結している話でしたが、こうやって一年後に冷静になって前を見られるようになった彼らを、これからのある程度の明るい兆しも見られるようになった彼らを、こうして大画面で見られた事が何より嬉しかったです。
 テレビ版が大好きだったという人は、是非観て欲しいですし、今ノイタミナで始めて観ているよという人は、是非最終回まで観てから映画を観て下さい。


 さて、後は映画観て思った事を色々と。

 演出上凄いなと思ったのは、総集編的な体裁をとっておきながら、彼らの思い出(劇中に起こった全ての事)が、なんか「良い思い出」に変換されちゃっている所。テレビ版では話数の半分以上が胃の痛くなるような展開で、決して最初から「めんまのために超平和バスターズが一致団結してお願いを叶えよう!」なんて話ではなかったわけで。もちろんそこが面白かったわけですが、劇場版では彼らはそれらの事を「辛かった思い出」「思い出したくない黒歴史」にはしていませんでした。ゆきあつの女装に関しても相当な尺を取っていたり、ラストにちょっとオチに近い扱いを受けていたり、あんな事ですら良い思い出扱いです。あなるは本人がいる前で散々な事言ってたし、それを聞いてつるこが笑っていたあたり、少なくとも彼らの中でも十分に昇華された事なんだろうという事がわかります。触れては行けない黒歴史扱いになってそうだけど、ああいう事をさらりと口に出せるのって、割と凄い事かと。ゆきあつが手紙を書いている時に色々と女生徒からこそこそ話をされたりしていて、まさか女装の噂が広まったのかと思ったら普通にモテてたのでほっとしました。

 あの花は登場人物の台詞が被りやすくて、いちいちカット割せずに複数のキャラの台詞が入り乱れて、主要な台詞以外が遠くでずっと喋っているなんてシーンも多くて、とても会話の自然さに気を配っていたのが印象的な作品でした。劇場版でも同様に、彼らの、特に飾り気のない、ストーリーを牽引する気もない、素の会話が聞けたのがとても嬉しかったです。収録時には間に相当の気を遣っていたのではないかと思うし難易度も高そうですが、実に見事でした。
 あとはこの作品は男性の願望がほとんど反映されない所が好きです。男性の考えるラブコメだともう少し救いが入ったり、めんまと最後にもうちょっと接触が出来たり、そういったいかにも少年誌のラブコメっぽい展開がつきものなんだけど、そういう部分が全くないんですよ。そういう所が好き。女性の視聴者が多いのは、女性キャラが共感出来る部分が多いからなんだろうなって思います。男性や作劇の都合に合わせたキャラではなくて、しっかりと自分を持った女の子として描かれているからこそ、彼女らの悩みはとてもリアルで、共感出来るものになってるのだと思います。なにしろ「茅野さんが舞台挨拶にいらっしゃる」「前売り限定、当日券なし」「劇場でなくぴあで購入」というハードルを乗り越えたお客さんの中で女性客が二割から三割というのは相当だと思いますよ。必ずしも男性のツレがいたわけでもなかった(女性同士のグループもいた)ので。

 そして最後に、タイトルにもある「花」について。
 超平和バスターズを一輪の花とするなら、めんまが花の中心にあたり、それを取り囲んで五人の花びらが繋がっている構図だ、というのは茅野さんの舞台挨拶での発言なのだけど、とても素敵な考えだと思いました。彼らはめんまを失う事でバラバラになり、そして彼女のおかげでまた一つになれた。この説は本当に作品のテーマだったんじゃないかと思う程に説得力があります。しかも、ラストでめんまが座っていた所に咲いていた花は勿忘草という花で、その花弁の数は五つなのです。偶然にしては出来過ぎたお話。さらに勿忘草の花言葉は、
 「私を忘れないで」
 「真実の愛」

 というものです。
 彼らは花の名前を知る日が来るのでしょうか
 
 という訳でつらつらと映画の感想を書いてみました。
 「本当にめんまが生まれ変わってきたっぽい!?」とか「特に意味もなく最後にめんまの声が聞こえてきたり姿が見えた?!」とか、そういう蛇足感あふれる展開を一切行わず、みんなの思い出を大事にした、とても作品愛に溢れた作品です。テレビ版が好きで、「基本は本編を振り返る総集編的な内容ですよ」という事を理解して頂ける方なら満足して頂けると思いますので、是非観て頂きたいと思います。
 
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