ハイスペック・バカ

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白鳥つうかアヒルにしか見えない


 PS3のダウンロード専用ソフト、「Unfinished Swan」というゲームをやってみました。風ノ旅ビト持ってると200円安い1000円で買えるというので購入。
 てっきり風ノ旅ビト作った会社の新作かと思ったら全然関係ない開発会社だったらしく(そもそも風ノ旅ビト作った会社は開発中に倒産してたとか…)、ちょっと誤解を受けそうな感じがするなあとか思いつつも面白かったので良しとします。

 ゲームの内容は、魔法の絵筆を持った少年が絵の中に入って絵筆から出る謎のインクで様々な魔法を起こしてこの世界の謎を解きながら進む、という感じ(ストーリー的にはちょっと違うんですけどイメージしやすくするのとネタバレ防止でアレンジしています)。基本操作は主観視点で移動とジャンプ、筆からインクを飛ばすだけ。しかしチャプターごとの多彩なギミックと美しい背景が、プレイヤーを飽きさせません。
 特にプレイヤーほぼ全員から絶賛されているのがチャプター1のギミック。
 スタートした途端真っ白な画面に放り出され、動いても画面の変化が一切なし。真ん中に照準の役割を示す小さな丸があるだけ。バグかとも思うのですが、ここで「インクを飛ばす」能力を思い出して、やってみると、真っ白な世界に真っ黒なインクがべちゃっとはじけます。ちょうど水風船を飛ばしてぶつけたときのように。
 真っ白な世界が台無しになるのですが、しかしこれでプレイヤーは気付くのです。
 この世界は「何も無い世界」なのではなく、「何も色がない世界」だということに。
 完全に真っ白。陰影すらなし。主人公の出すインクだけが、この世界の姿を浮かび上がらせる手段。
 歩きながらインクを飛ばすと、様々なものに当たり、その姿が現れます。通路や、階段や、手すりや、ベンチや、バケツなど、色んな物が出てきます。そうやって進んで行くと、絵の中の世界で絵本の断片(のようなもの)を発見し、ストーリーが見えてきます。
 このチャプターが本当に素晴らしくて、歩くだけで色々な発見があって、適当に投げたインクがとても幻想的な風景を作り出して、プレイしているだけで芸術家気分まで味わえます。たった一色しか使われていない背景が、こんなにも美しく思えるゲームを僕は寡聞にして知りません。しかもそれが自分で作った(ように錯覚出来てしまう)ものなのですから感動もひとしお。

 このギミックはチャプター1しか存在せず、以後のチャプターはまた趣向を凝らしたまったく別なものになっているのですが、正直チャプター1のギミックの感動が強すぎて他が普通に思えてしまうかも。ストーリーを調整して、これをラストに持ってきた方がよかったんじゃないかと思うくらいです。
 そしてさらに残念なことは、このチャプターだけもの凄く3D酔いしやすいという事。他のゲームをプレイしていて酔った事は今まで一度もなかったのですが、これだけは気持ち悪くなりました(他の人のプレイでは、酔っぱらった状態で友人のプレイするBattlefield:BAD CAMPANY見てたら吐きました)。他のゲームに比べて、上下も奥行もわからない状態で必要以上に視点をぐるぐるさせて遊ぶ必要があるので現在地の把握が困難になって酔いやすいのだと思います。カメラの移動速度を落としてあまりぐるぐるしすぎないように注意すれば大丈夫だとは思います。実際そうやってみたら酔わなくなりました。
 他のチャプターは背景がしっかり描写されてるので元々酔いやすい人以外は大丈夫じゃないかと。

 チャプター1以外は駄作みたいな印象を持たれると困るのですが、他のチャプターも十分楽しいです。歩いてちょっとジャンプ出来てインク飛ばす事しか出来ないという、ゲームの主人公としてはスペランカー並みのロースペックながら(高い所から墜ちてもわりと平気ですが水に浸かるとミスになります)、ステージギミックのおかげでもの凄い大冒険。そして飽きる事無く最後まで遊べます。むしろここまでチャプター毎に内容が変わると「次はどんな事して遊べるんだろう」という期待感の方が強くなります。

 雰囲気ゲーに分類されるタイプではありますが風船探しは大変アツい内容になってますし、トロフィー的にも何度も挑戦する前提のものがあったりして再プレイ率は高いです。千円で遊べて、数時間で満足(クリア)出来て、さらに数時間再プレイで楽しめるという事で非常にコストパフォーマンスに優れたゲームです。最初の満足点を得られる部分の敷居が低いのはゲームに時間を捻出しにくい人にも優しくてありがたいです。一日数十分しかプレイ出来なくても一週間以内にクリア可能だと思います。

 さて、このゲームが「風ノ旅ビトを持っている人に割引」というところもあって、比較されやすい気がします。そしてICOとワンダと巨像の関係にかける人もいて、なるほどと思ったりもしました。
 特にこのゲームは実際にワンダと巨像との大きな共通点があります。それは「ステージ毎に1アイディアで構成されていて、そのギミックを理解しないとクリア出来ない」点です。
 見た目は全然違いますが、ゲームとしては実にシンプルで骨太な、初期ナムコのゲームにあった「動詞一つがそのままゲームの核となっている」タイプのそれに近いものがあります。ストーリーとかメッセージ性とか以前に、極限まで削ぎ落したプリミティブなゲーム性を持ったゲーム、というのがこの二つに共通している事だと思います。今時のゲーム制作でそれを最後まで貫ける事って相当凄いことだと思うのです。儲からなさそうだし、船頭が増える事も多そうだし。

 ここまで書いておいてなんですが実は僕はICOの方が好きで、その理由は「ゲームとしてはワンダの方が圧倒的に面白いんだけど、ICOの世界とストーリーには勝てなかった」という感じでした。主にヨルダ。で、今回も同様の理由で風ノ旅ビトの方が好きかも。UnfinishedSwanはお話のオチがちょっと個人的に残念で、もう一工夫欲しかったなーと思ったのです。前述しましたがチャプター1のステージギミックをストーリー的にも最後に持ってきてうまく塗ると色鮮やかな世界が広がって、とか(いや、蛇足かなー)そんな盛り上がりを見せてからオチも一工夫出来たら、もう少し心に残るラストシーンが描けたのではないかなーとか思ったりします。途中までが非常に良質な絵本を読んでいる感覚だっただけに、なおさら。

 それはさておき非常に優れた面白いゲームである事はまぎれも無い事実なので、是非とも遊んでいただきたい。ダウンロード専用コンテンツは広告展開も地味なせいかゲーム系ブログではあまり話題になりませんが、こういうゲームこそどんどんユーザー間でアピールしていくべきだと思います。そしてこういう市場がちゃんと成立する事を立証していかないと、次に続かない気がするので。

 まあ細かいことはどうでもいいので、遊んで楽しい、見て楽しくて美しい、素敵なゲームがなんと1200円というお値打ち価格で今なら風ノ旅ビトとか持ってる人には200円引き!という買いやすいお値段なので是非遊んで頂きたい。おすすめです。
    17:25 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top
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