ハイスペック・バカ

アルティメットニッパー買ったよ

 ゴッドハンドさんのアルティメットニッパーをようやく購入しました。18000番台でした(商品全てにナンバリングが施されています)。
 噂を聞いてからもしばらく手に入らず、近所の模型店でもずっと品切れが続いていたのですが、公式のTwitter情報でアマゾン出荷の報を聞き、何とか購入出来ました。
 という訳で今日は今更ながらのアルティメットニッパー使用した感想です。

 他の方も感想でよく言われますが、切った時の手応えが「サクッ」っていう感じ。または「すっ」と刃が入って行く感じ。
 プラスチックを切るというよりは、消しゴムを切るかのような感触(個人の感想です)。
 押し潰す事がないのでゲートの形状がまったく変化せず、パーツへの負担もほとんどないためにこのニッパーだけで二度切りすればそれでほとんど終了です。厳密にはコンマ数ミリの段差が出るので、ナイフかヤスリで切り取る方がより良いと思いますが、今までのニッパーに比べて切った後の処理は格段に楽だと思います。これまではグッスマの匠ニッパーを使用していて、これでも十分な切れ味だと思っていたんですが、(しばらく使っていて切れ味が落ちてきている可能性も高いですが)ちょっとレベルが違うなーと思ってしまう程。ついでにタミヤのモデラーズニッパーで久しぶりにゲートカットしてみたら、もはや何の冗談かという程に切り口は荒く、白化してしまっていました。いや、従来はこれが普通だったんですが。
 
 届いて最初に作ったのはエフトイズさんの艦これ食玩キット。1/2000の戦艦の塗装済み組み立てキットが入っていて、艦娘のパネルのついたベースに飾る事が出来ます。1/2000と非常に小さく、組み立てるパーツも細かいため、普通のニッパーではちょっとキレイに切れる気がしないのですが、アルティメットニッパーならラクラク綺麗に切れる上にパーツが弾けて飛んで行かないという追加アビリティも。
 その後はMGのキットを仮組するのにも使っているのですが、切った所が白化しないので、ニッパーだけでほとんど切り離し作業が終わります。

 というわけで非常に良い道具です。
 更にこのニッパーは、模型誌や模型作製の教科書的書籍の常識を書き換える可能性を秘めています。
 今までの常識である、「プラモのゲートカットはパーツから離れた所で一度切り、さらに一ミリ弱を残してカット。そこから先はナイフやヤスリで仕上げよう」という記述が変わる恐れがあるわけです。安い普通のニッパーの切れ味までもが変わる訳ではないので、変わるとしたら追記が入る感じでしょうけど、それでもアルティメットニッパーを始めとする薄刃ニッパー系の選択肢が非常に増えてきている昨今、これらを無視する訳にはいかなくなっているのではないでしょうか。

 お値段は3500円程とかなりお高くなっておりますが、半端に良いニッパーとカッターとヤスリを買うのと大体同じくらいですし、プラモデル作成でもトップクラスの使用率を誇る道具なので良いものを買っておいた方が効率は間違いなく上がります。ガンプラなどを無塗装で仕上げようという人にはもちろんパーツの白化がないというのは大変良いですし、塗装する人でも処理時間短縮がはかれるので全体の作業時間も短縮出来ます。どちらのタイプの人にもメリットは大きいです。という訳で出荷するとあっという間に売れてしまうため入手はちょっと難しいですがおすすめです。
    17:30 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

サカサマのパテマ感想

 サカサマのパテマの感想を、書いたまま放置してしまっていたのでせっかくなのでアップしときます。大変良い映画だったので、是非色んな人に見て頂きたいので。ソフト化しましたし。

 サカサマのパテマという映画を観てきました。
 ジブリ製じゃないラピュタ的冒険物語という感じ。

 ポスターの絵面が、男の子が女の子にパワーボムっぽい技(もっと似てる技があるそうですが名前忘れました)をかけようとしている図みたいな感じになってますが、あれはそういう物ではなくてあの二人で重力の方向が上下サカサマなのを表しているのです。言われなくてもわかりますね、そんなの。

 最初に少女パテマが地下の狭い世界で生活し、そこから広い世界に出ようとする様が描かれます。外の世界を知ってしまったらしい男(パテマの初恋の人かもしれない)に影響を受けて、何故か手を離すと空に浮かぶ写真を大事にしていました。
 禁忌の場所とされているっぽい深い縦穴をこっそり降りて行くと、その先は写真で見たような世界が広がっていました。

 眼下に。
 彼女からすると、天井に地面があって、足元に空がある状態。

 地面の上の世界は、空が広がっていて、草木が生い茂り、太陽が輝き、どこまでも広がっていますが、ディストピアでした。
 誰もが国の偉い人のために生活し、規則正しい暮らしをして、空を不浄の物として扱っています。
 この世界では、過去に何か大きな事故か何かで重力が反転するという大変な事が起き(映画の冒頭でこれを示唆する映像が出てきます)、今はその災厄を逃れた僅かな人が暮らしている状態だそうです。そしてその時重力が逆さになってしまった人達は、地下にこもって暮らしているのだとか。
 今では「空に行かなかった我々が正しい人で、行った人は悪い人だった」的な教えが一般的となっているようです。なので空を見上げる事も推奨されておらず。皆うつむいて暮らしています。

 そして主人公である少年エイジは、いつも空ばかり見ている、あまり社会に馴染めていない男の子。父親は気球を作って空を飛ぼうとして、その際に事故で亡くなっており、相当な変わり者として扱われ、息子である少年も腫れ物を触るように周りから扱われて、浮いた存在になっています。
 時折立ち入り禁止区域のフェンスのそばまで来てぼーっと空を眺めたりする事が好きで、割とドロップアウト気味な生活を送っていました。もちろんそういう人は「成績」がよろしくなくなるので、あまり良い暮らしは望めそうにありません。良い暮らしというものがあればですが。

 そこに地下から現れたパテマ。しかも地面からフェンスを伝って空に「降りて行く」という姿。
 今まで伝説と思われていた重力逆転の話が、事実だったのではないかという証拠です(実際にはどれくらい昔の話なのかは劇中ではあまり詳しく語られていないので、伝説扱いなのか事実扱いなのかはよくわかりませんでした)。
 彼女と出会い、世界の真実を知ろうとする男の子と、それを阻止しようとする権力者の戦いが始まります。

 ラピュタのようだと最初に書きましたが、色んな所が今風です。女の子の視点から始まる事や、パズーのような血気盛んな男の子ではない事など。
 また、パテマが夢見た外の世界が、実際に行ってみたら案外理想の世界でもないどころかディストピアな辺りは皮肉というか洒落が効いています。

 メインの視点がパテマとエイジで天地がぐるりと逆になるので、そのうちどっちが正しい方向だったのかわからなくなってきそうにもなるし、それをうまく利用した演出上のギミックが沢山出てきます。
 そして途中で攫われたパテマを救いに行く展開から、世界は大きく動き出して、この重力の謎が明かされる事になります。
 明快な冒険活劇とはちょっと違いますが、重力のギミックが全体に渡って活かされて、どこに落としどころを持って行くのか最後までわからない展開が続くため、ずっと飽きずに観ていられます。全体に渡って非常に細かく伏線を散りばめているので、二度観た方がよいかもしれない。
 あまり語るとネタバレしそうになってしまうので内容についてはこの辺にしておきましょう。
 BDも出ましたし、是非観て頂きたい作品です。こういう作品はどんどん応援していきたい。
    12:56 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

アナログゲームの面白さを見事に伝える漫画紹介

 日本ではボードゲームは数十年前に軽くブームになったものの、ブームになってしまったが故にか、今ではほとんどプレイされる事がなくなりました。ボードゲームといえば「すごろくとか人生ゲームとかの子供用パーティゲーム」という認識の人が多いんじゃないでしょうか。
 しかし現在、ドイツを中心に欧米では大人も楽しめる高度なルールのボードゲームの新作が沢山発表され、プレイされ続けています。そして、一部はローカライズされたりして、日本にも入ってきており、プレイ人口はまた増えてきているという事です。僕自身もいくつか購入したり、遊んだりしていることは過去に何度か書いたかと思います。

 そんな中で満を持して登場したのがゲッサンで大人気連載中の「放課後さいころ倶楽部」です。
 女子高生三人組を中心として、様々なボードゲームを遊び、その楽しさを知っていくという作品で、扱うゲームは比較的新しいものがメインとなっています。個人的に大好きな「ハゲタカのえじき」や「カタンの開拓者」、シュタインズゲートの劇中に登場するゲーム「雷ネットアクセスバトラーズ」の元ネタである「ガイスター」なども紹介されています。

 ゲーム漫画というジャンルは、元々はゲームセンターあらしやファミコンロッキーのような、ゲームプレイヤーを主人公として、様々なゲームのプレイ風景を描くものが主流でしたが、次第にゲームキャラクターを主人公として、そのゲームの世界を描く方が主流になっていきました。後者はゲーム世界を深く描くのには向いていますが、様々なゲームを紹介するのには向いていません。この作品は前者に当たり、古い世代の僕はちょっと懐かしさを覚えました。

 この漫画の素敵な所はいくつかありますが、一番は「ゲームを何かのダシにしていない」所。子供向けではない雑誌で「ホビー漫画」を描く場合、そのホビーをやる理由付けが一番大変で、ともすればホビー部分が本来作者の語りたい事の理由付けになるという本末転倒な事になる場合もあります。もちろん、それはそれで「面白い漫画」にはなるんで悪い事ではありませんよ。
 しかしこの漫画は「好きな人(恋愛感情とは別な方)と一緒に遊ぶのって本当に楽しいよね!」という事が主軸になっています。そのために月刊誌で三話もかけて内気な主人公「武笠美姫」と明るい転校生「高屋敷綾」の心を開かせ、怖い(と初見で思わせる)委員長「大野翠」の不審な行動に興味を持たせるという事をやっています。単行本だとテンポが良いのであまり気になりませんが、雑誌で連載を追っている人からしたらなかなかゲームを始めなくてヤキモキさせられたのではないでしょうか。しかしこの三話がある事で、三人のキャラクターが確立し、一緒に遊ぶ理由もプレイスタイルも読者にしっかり印象づけられています。ただのゲーム紹介漫画にはしたくなかったのだと思いますし、その想いは十分に伝わってきます。
 ボードゲームはプレイ人数やプレイスタイルの違い、プレイヤーの趣味によって感じる面白さが全く違うので、登場人物の性格設定がしっかり出来ている事はかなり重要だったりします。実際、彼女らはゲームによって自分に合うもの、楽しいと思う物がバラバラで、前述したように「ただのゲームレビューやチュートリアルにキャラクターを乗せた漫画」ではなくなっています。自分に共感出来るキャラクターが好きなゲームをやってみると、気に入る可能性が高いのではないでしょうか。

 アナログゲームは、そのゲーム毎に最適な人数が変わります。特に多いのが2人用と4人用。ちょうど良い事に主人公は3人。という訳で毎回高確率でゲストキャラが追加されます。翠のゲームショップの店長であったり、クラスメイトの(3人のうち誰かを好きになってたりする)男子であったり、家族であったりと様々。ゲームに精通した人もいれば、彼女らに誘われて初めてプレイする人もいて、面子の固定による停滞も防げています。こういった細かい工夫が凄い。

 ちなみにこの漫画がボードゲームの面白さを紹介するという点において大変優れた作品である事を、とても明確に提示してくれるブログ記事があったのでリンクを貼らせていただきます。正直ここの記事があれば僕の駄文など必要ないくらい素晴らしいのだけど、面白いと思った部分に若干の違いがあったのであえて書かせて頂きました。
 「非電源ゲームでゲームの未来を妄想する」
 【コラム】放課後さいころ倶楽部に見る「ゲームからの逸脱と回帰」
 


 とにかく、アナログゲームにちょっと興味はあるけどどういうものなのかわからないという人でも、すでに様々なゲームを遊んでいる人でもきっと楽しめる作品です。おすすめ。



    12:40 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top
プロフィール

毒蝮ワン大夫(又はヴァイ)

Author:毒蝮ワン大夫(又はヴァイ)
平和とHORIを愛するナイスガイ。
わりと衝動のままに生きるので日記の方向性が定まらなくて困る。

最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ(タブ)
最近のトラックバック
FC2カウンター
ブログ内検索
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: